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[モードの極意]59:こだわりを捨てる。
ファッションが好きだと自認してから、ずいぶん時間が経ったようです。
当初は、まだまだ自分の中に何にもない状態でしたから、
とにかく、いいとおもえる何かをつかまえて、
片っぱしから揃えていけば良いだけだったとおもいます。
けれども、今になってみると、
ファッションについての知識も実物としての服も含めて、
手にしているものが多くなりすぎたような気がします。
コップには水が目いっぱい入っていて、
表面張力すら使って水量を保っている状況。
そのせいで、身動きが取れないというか、
柔らかさ・しなやかさのようなものが減ってきて、
硬さが目立ってきたようです。
そしてその硬さは、あまりうれしくない意味合いで、
固さ・堅さ・難さ・過多さなどに通じてしまっている。
もったいない意味を履き違えて、着用しないで持っているだけ。
好きなものにとらわれて、新しいものに目くばせしない。
新しい傾向を受け入れにくくなる。
心地よさに安住して、同じようなものしか増えていかない。
そんな風に、
持ち物を循環させていく意識が欠落していたのではないかと感じます。
話は変わりますが、
人間の体の細胞は、何一つ変化していないように見えて、
3ヶ月ですっかり新しい材料によって作りかえられているのだとか。
自分は自分?
否。なにも変わっていないように見えて、
ヒトは日々摂取する食物を使って、
いわば日々生まれ変わっているというわけなのです。
そんなことをおもうと、
ファッションについての新陳代謝については、
まったくうまく行われていなかったと自覚させられます。
あのとき大好きだった服。
彼が身に着けていることで興味を持ったデザイナー。
彼女に教えてもらったブランド。
それらは今、目の前にある物質ではありませんが、
自分自身の中に蓄えられた、
無形ではあるけれども大切で大事なことがらなのではないでしょうか。
それらに考えをめぐらし、同時にそれらをもって、
意識的に自分のファッションサイクルを回していくということが
必要なのではないでしょうか。
自分の中にあるファッションにまつわることを、
自然減などにまかせるのではなく、
意思をもってコントロールしてみること。
そうしたら、状況が激変するかも知れません。
やはり、今までにやったことのない新しいことに取り組まなければ、
明日からの新たな世界を生きることもできないのではないでしょうか。
今までの自分を、少しずつ自分で壊していくことも、
時にはしてみるべきなのだとおもうのです。
(59:こだわりを捨てる。~終)
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[モードの極意]59:こだわりを捨てる。(2010.01.30)
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