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[モードの極意]58:不自由と、自由と。
ファッションとは、
自由を以(もっ)て不自由を操ることなのだとおもいます。
不自由とは何か?
まずは、私たちの体。
頭や首、手、腕、胴体、脚、足などの物理的な形状があります。
着る服についても、それは和服であれ洋服であれ、
物としての性質があります。
たとえ織物ではなくとも、一定の布状の形質になっている必要があり、
誰かが作ったものです。
オーダーメイドであっても、
まったく制約のない服という物質はあり得ません。
さらに他の人や社会の目などの慣習や常識、
そして自分の考えなどという思考上の規制や制限もあります。
それらの事柄をすべて不自由と受け入れた上で、
なお、各々の事項にとらわれず、
自由に、自在にふるまうことから得られる外観の形成。
そんな装いと振る舞いが、
ファッションの本領:本質なのではないかと考えるのです。
時に、身に着けるものにとらわれている状態や、
流行に左右されていたりする人たちを指して、
ファッション・ヴィクティム:ファッションの犠牲者などと揶揄されます。
しかし、それはお互いに狭い意味合いでしか
ファッションを捉えていないからなのではないでしょうか。
そうではなくて、
自由自在の感覚を持ってファッションに取り掛かることができている。
そんな様子が、ファッション・センスがあると人の目に映ったり、
言われたりする状態を導くのだとおもうのです。
そのためには、社会や他人の目を意識しつつも、
それに違(たが)うことに躊躇しないこと。
また、自分の好き嫌いを把握し、
かつそれにも決してとらわれずにいること。
そして肝要なのは、
そういう自身であろうと望むことであり、願うことでしょう。
『ある日、気が付いたらセンスが良くなっていた。』
なんて、そんな都合の良いことは、謙遜の物言い以外には、
成立しないと心得るべきだと自戒しています。
というのも、実はこのメールマガジン。
昨日で1周年を迎えることができました。
ご購読いただいている皆様には感謝を申し上げるとともに、
お役に立つ内容をお届けできるよう、
より一層努力して行く所存です。
改めて、どうもありがとうございました。
そして今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
(No.58:不自由と、自由と。~終)
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