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[モードの極意]43:ファッションと品質。
No.43:ファッションと品質。
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ファッションにとって『品質』とは何でしょうか。
言い替えてみれば、
「ポリエステルでできている高いスカーフ」と、
「シルクでできている安いスカーフ」では、
どちらが品質がよいと考えますか?
まず、『品質』という語を国語辞典で引いてみると、
以下のように出ています。
・品物の質。quality(大辞林)
・品物の質。(大辞泉)
・品物の性質。品柄。(小学館国語大辞典)
・品物の質。しながら。(岩波国語辞典)
「品物」ということばについて悩む必要はないでしょう。
「具体的な一つ一つの商品のこと」と考えて差し支えはありませんね。
では、「質」についてはどうでしょうか?
各辞書とも複数の意味が併記されていますが、
そのなかで適当とおもわれるものを各々から引いてみます。
・そのものの良否・粗密・傾向などを決めることになる性質。
実際の内容。(大辞林)
・内容の良否。価値。(大辞泉)
・ある物を形づくっている材料を、
良否・粗密などその性質の面から見たもの。(小学館国語大辞典)
・物が成り立つもと。(岩波国語辞典)
なお、品物との関連で考えた場合、
多くの辞書は「質」に対するものとして「量」を挙げています。
それらから意訳してみると、『品質』とは、
『物品において、好ましい/好ましくないと感ぜられる要素のこと。』
なのではないでしょうか。
そうすると、『品質』を考えるときには、
複数の要素を総合的に判断する必要が生じてきます。
服においては、素材(糸/生地、組成、色具合ほか)、
デザイン、パターン、縫製など。
これらは、どちらかといえば、
好ましいか、好ましくないかを客観的な尺度ではかれるものです。
さらに、価格の問題もあります。
「素材が良いのだろうがそれにしても高い。」
「安いわりに縫製がしっかりしている。」などなど。
それらの上で、何をもって良しとするか。
そのためには、
違っている要素を横断してしまう超法規的な判断が必要でしょう。
つまり、ファッションにおける『品質』とは、
個人的な嗜好にたどり着くのだとおもいます。
果たして、当たり前の結論でしょうか、、、。
けれども、そんなときに大切なのは、
どのような要素で選んだのかではなく、
選んだ要素に対して自信を持てること。
「これは○○○○が良いのだ。」という、
品物と自分の判断との間に生じる信頼感の積み重ねが、
センスを育てるのだとおもうのです。
┌───────────────────────────────┘
(No.43:ファッションと品質。~終)
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