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『ファッションから名画を読む』

ファッションから名画を読む

カラー版 ファッションから名画を読む

出版:PHP研究所(PHP新書)
定価:950円+税

『正統の美術史が見てこなかったもの、「服装(ファッション)から見えてくる絵画」という楽しみへお誘いしたい。西洋美術に描かれたファッションは、何を語りかけているのだろうか? それは作品にとってどんな意味を持っているのだろうか?』~本書:プロローグより

著者は、京都服飾文化研究財団理事、そしてチーフ・キュレーターである服飾史家:深井晃子。


人在るところに、服有り

至極当たり前のことですが、人はたいていの場合、服を着ています。つまり、人を描こうとすることは必然的に着ているものを描くことと同義です。


そのような「服を描かずして人を描けず」ということは、肖像画で顕著でしょう。特に肖像画自体が、服装や背景の設えをもって当人の社会的立場・地位を表すものだからです。

分野は違いますが、「20世紀の人間たち」という肖像写真集を構想した写真家:アウグスト・ザンダーは、ある人がその人らしく、その職業らしく見えるように、撮影状況をさまざまに苦心したと言われています。

さすれば、一見単純そうに見える肖像という形態についても、それらが撮られたものか描かれたものかにかかわらず、依頼者と撮影者、描画者たちの、ある見方:意図を反映したものであろうと想像されます。

そして、それは図らずも時々の時代ごとの空気をも反映させてしまっているのではないでしょうか。

そこでは題名を反転させて、「名画からファッション(流行)を読む」ことも可能。

服飾に興味のある人は、いくぶんかそのようにして絵画を観ているのでしょう。


<モナ・リザ>に込められたもの

手始めに著者は、あの有名な<モナ・リザ>から取り上げています。みなさんは<モナ・リザ>という絵を想像してみるとき、画面の何を思い出せるでしょう。

 彼女はどんな表情をしていますか?

 何を着ていますか?

 ほかに何か身に付けていますか?

 背景はどうなっていますか?


どうでしょう。答えられましたか?

わたしには「確か微笑んでた、よ ! ね ? 」ということぐらいしかわかりません。

一部の速読法では書籍の見開きを絵でイメージすると聞きますが、絵ですら、きちんとしたイメージで捉え切れていないのではないでしょうか、、、。


でも、そこで落ち込まないでください。

だって、それはレオナルド・ダ・ヴィンチが仕組んだこと。


<モナ・リザ>という絵。それはきっと、あの微笑みに象徴される女性性=永遠の女性の美、抽象的なイメージを具体化したものだったのです。


服は時代性を感じさせないような黒い服。シンプルで、というよりも特徴がないことが特長だとして選ばれています。宝飾品のたぐいも、もちろんありません。

背景も、著者はベランダのようなと評していますが、果たしてそれは実在していないのではないだろうかとおもえるようなほどに、あいまいさを湛(たた)えたものとして描かれているのです。




翻って、現代の服飾デザイナーもコレクション(ファッション・ショー)では、アクセサリー類をつけさせないことが多いものです。

 だって、それでは服が目立たなくなるおそれがあるから。

 そのモデルらしさのみが際立ってしまってはいけないから。


個性化=パーソナライズされていない、そのブランドらしさを目一杯に表現しなくてはならないのです。


『ファッションから名画を読む』に登場する画家

そんな手つきで語られる名画の描き手たちは、アングルやカルパッチオ、クリムト、スーラ、ティソ、ドガ、ダ・ヴィンチ、フェルメール、ホイッスラー、マネ、モネ、ルノワールなどです。

やはり「百聞は一見にしかず」。

このように、ある程度の分量のカラー図版があると、本文もより一層生きてきますね。ファッションと西洋絵画に興味のある人には、おすすめできる内容です。




 『ファッションから名画を読む』の<目次>

 プロローグ ― 美術史が見なかったもの
 第1章 人を描く、服を描く~肖像画とファッション
 第2章 風俗画の愉しみ~活き活きと生きた市井の人々
 第3章 描かれた布
 第4章 色は世につれ人につれ~時代と色
 第5章 ディテールは語る
 第6章 近代パリ風景~「見る/見られる」
 第7章 印象派の画家たちとパリ・モード
 第8章 コルセットをめぐって~描かれた下着
 第9章 絵画から消えたモード~モード画の誕生
 エピローグ ― もう一つの角度からの美術史
 あとがき
 作品一覧
 文献一覧

『ファッションから名画を読む』(2009.04.04)
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